茨城県を代表する観光地、大洗町にある小さな商店街です。
その歴史は古く、昔から町の中心機関が点在し、明治の終わり頃から
昭和の中頃まであった「磯浜海水浴場」の発展と共に栄えた大洗を代表する商店街です。
「曲がり松」とは、江戸時代からの地名で、この地の一角に数本の*「磯馴松」(そなれのまつ)が
あり、現在のやまと呉服店前の交差点付近に大きく曲がった磯馴松が「曲松(まがりまつ)」
と呼ばれていたのに由来すると言われております。
現在では割烹旅館さかなや隠居前に残っている松が商店街のシンボルツリーとなっております。
当時はこの地に「大洗磯前神社の一の鳥居」があり、また「制札場」として大洗、磯浜の中心商業地として
かなりの賑わいをみせていた事が歴史にも記されております。
また、日本三大民謡の一つでもある「磯節」の一節には「磯で曲松、湊で女松・・・・」と
曲がり松が唄われており、また、「イササカリンリン・・・」との歌詞は曲がり松から祝町、
ひたちなか(旧那珂湊)方面へと延びる坂道「磯坂」を登るときに牛車の鈴が「♪リンリン」となった様を
唄っております。
このように磯節の中からも、昔から大洗の中心地として繁栄してきたことが伺えます。
現在の曲がり松商店街は山側に西福寺が鎮座し、東西に約250メートル、加盟店は21軒、
造り酒屋や水産加工品店、旅館など江戸時代末期から明治時代創業の店も多く、
他の商店街にはない特色があります。
また、加盟店の前には大きなのれんが掛かっており、
「曲がり松のれん街」として大洗町の皆様に愛されております。
*磯馴松(そなれのまつ)とは、海からの強い潮風のため、枝や幹が低く傾いて生えた松の事を言います。